授業科目名

 (専):専攻担当教員
 (授):授業担当教員
 (特):特任教員
 (非):非常勤講師



 環境都市計画特論

  金澤 成保 教授(専)
 都市は、資源・エネルギーの消費のセンターであるが、21世紀は、地球人口の大多数が都市に暮らす時代となる。都市環境の悪化を防ぐのみならず、資源・エネルギーの消費をおさえ、自然との共生をはかる、より持続可能な都市構造への転換を進めなければならない。この講義では、近代都市の物質的環境面の問題点を概観し、環境共生型の都市形成の意義と課題を、先進的な事例や政策の評価などを通して検討していく。テーマは、インフラ、ライフライン、交通、建築、オープンスペース、緑地、自然との共生にわたる。


 都市公共施設特論

  塚本 直幸 教授(授)
 都市における環境対策施設、廃棄物処理場、公園緑地、ライフライン、交通施設など、都市環境に関わる施設の多くは、国や自治体等の行政による公共投資として整備されることが多い。そのため、都市環境問題を考察するにあたって、都市公共施設の種類と法制度的位置付け、公共投資の仕組みを知ることは重要である。また、持続可能な都市づくりという点から見れば、従来の公共施設整備の仕組みには制度的疲労も見られ、数多くの課題があるといえる。本科目は、具体的事例にも基づきながら、都市環境整備という観点からの都市公共施設やその整備事業スキームのあり方について述べるものである。


 都市計画情報特論

  吉川 耕司 教授(専)
 各種都市基盤整備の計画を行うために取得すべき情報や、そこから算定される意思決定のための情報について、必要とされる情報項目を具体的に検討するとともに、実際的な処理手法・過程について解説を行う。この際には、計画の流れを意識して、データ入手や観測といった「取得」、分析・加工といった「情報処理」、的確な意思決定のために適切な表現が必要な「出力」、これらを通してデータの蓄積と管理といった「ハンドリング」の各フェーズを連続的かつ網羅的にとりあげていく。これらを通して、持続可能な都市の発展を見据えた整備に実効的に寄与する計画情報のあり方について考究していきたい。


 水質管理特論

  津野  洋 教授(専)
 河川、湖沼、海域などの公共用水域や用水等での水質管理は、水利用や生態系保全の観点から極めて重要である。そのためには汚濁物質の水域における挙動と水質汚濁機構の把握、発生源における廃水処理による削減や水利用での浄水などの対策が重要である。本講義では、環境水域での水質管理に不可欠な水質変動に関する基礎知識や、下水・廃水処理や水利用のための物理学的、化学的、生物学的な水処理技術と設計法について述べる。また、下水からのエネルギー・資源の回収についても述べる。


 地球環境特論

  硲  隆太 准教授(専)
 現在の地球環境は、人間活動による人工システムを抜きにしては、考えられない。人類に繁栄をもたらした科学技術は、他方では生態系を脅かすような事故や地域的な環境問題を引き起こし、1980年代初頭には地球規模の地球環境問題として顕在化した。こうしたなか、科学技術による文明社会の在り方の転換、地球と人類との共存、共生への転換が求められている。本講では、人工システムによる地球環境システムの変遷及び環境対策の進展を概観すると共に、地球と人類との共存、共生が図られる地球環境システムについて考察する。


 環境経営特論

  花田 眞理子 教授(専)
 大量生産・消費・廃棄の20世紀型経済システムにおいて、企業経営と環境配慮は対立軸にあった。しかし持続可能な経済社会の実現をめざす21世紀型システムでは、外部コストの内部化が進むとともに、企業は環境配慮を前提条件として捉えるようになった。さらに、リスク管理や社会的責任の観点を先取りして、環境負荷削減をビジネスチャンスとして戦略的に捉えるエコビジネス市場の創設拡大事例も増えてきた。本講義では、経営のグリーン化とグリーンな市場の動向を論じると同時に、環境経営先進企業を数社訪問し、担当者からヒアリングを行った結果の発表を行う。

 生態学特論

  前迫 ゆり 教授(専)
 地域あるいは地球レベルで人間をとりまく環境はきわめて厳しい状態が続いているが、それは基盤となるべき自然生態系の劣化・喪失を意味する。地球環境の維持には十分な量の自然生態系が必要とされるが、生物多様性の減少、外来種の侵入および野生動物生息地の分断化など生態系の攪乱は近年、増大しており、現代的課題の解決に向けて、生態研究が果たす役割は大きい。
 本特論は、地域の生態系を支える生物群集がどのような機能や構造をもつのか、さらに地域生態系のしくみおよび問題点について講義する。森林生態系、草地生態系、河川生態系、島嶼生態系などさまざまなフィールドを対象として、自然生態系における動物・植物相互作用、景観生態と人のかかわりなど、生物群集と環境との統合的理解をめざす。


 大気環境特論  現在の地球環境問題は、地球温暖化、酸性雨、成層圏オゾン層のように大気環境の変化が主な原因となるものが多い。また、都市においても、自動車排ガスに起因する窒素酸化物や浮遊粒子状物質、さらに人の健康に重大な影響を与える微粒子(PM2.5)、ダイオキシンやアスベストなど、その対策が急がれる問題が多い。
 本講義では、主な大気汚染物質について、発生機構を具体的に概説するとともに、大気汚染データの入手方法、データの評価方法、簡易な予測・解析の方法などの手法について解説する。また、社会.経済的事象と大気汚染の関係についての解析方法、評価方法についても実例をあげて講義する。
 先端的な事例について、分かりやすい実例や演習をまじえて実践的かつ実用的に講義するので、今後の研究や業務に直ぐに使用できる手法の習得が可能である。

 環境社会学特論  環境社会学には、(1)環境をめぐる人間と人間の関係を扱う〈環境問題の社会学〉と、(2)環境と人間の関係(=つきあい)を扱う〈環境共存の社会学〉という2つの問題領域がある。本講義では、特に(1)の領域に注目し、環境問題への実践のために地元住民の生活分析を通じて環境保全の論理を形成してきた環境社会学の諸理論を概観しながら、ローカルなコミュニケーションを通じて発現する住民の主体性について検討する。


 国際環境ビジネス特論

 21世紀企業の生き残り条件は「環境経営」である。現代、グローバル先進企業には環境に配慮した経営方針とモノづくり・サービスが強く求められている。本講では、グローバル市場を席巻する日本のモノづくり企業の環境ビジネス、即ち製品の環境配慮設計やユニバーサルデザイン、工場省エネ、ゼロエミッションなど経営品質を高めるための秘訣を探る。総合家電メーカーを中心に、多様な環境技術や事業アイテムを取り上げ、環境保全とビジネスを戦略的に推進する日本企業の「環境ビジネス経営」について習得する。


 国際人権特論

  リングホーファー・
  マンフレッド 教授
  (専)
 内外の人権問題が数多く存在している中で、人権概念が各国・地域・社会でどのような形で解釈され、国連人権条約及び各人権条約がどのように実践されているかを具体例に基づいて追及する。そのため、国家・地方行政レベルだけでなく、民間組織(NPO、NGO、研究所など)の活動も分析する。主にアジア、ヨーロッパとアメリカ大陸における人権問題、特に民族、人種、先住民、難民、移民(外国人)労働者に焦点を絞りながら、各地域の歴史、文化、社会、経済などを紹介する。教授法として、伝統的な講義、プリント、ビデオなど以外に、できる限り該当者も直接授業に登場していただくことを計画している。その他に、学生が積極的に授業参加できるような内容及び教材を用いることにする。


 文化環境特論(アジア)

  倉橋 幸彦 教授(専)
 20世紀における中国研究は、「謎の国」チャイナとの抗いの歴史であったと言ってよい。
 その研究の嚆失をなしたものに、欧米から中国に派遣された宣教師たちがいる。
中でも、《Chinese Characteristics》の著者A.H.Smithや《400Million Customers》の著者Carl Crowはその代表と言える。また、わが国にも、従来は「支那通」という侮蔑語でもって否定的にしか評価されていない、China watcherが数多くいた。
 この特論では、これら中国研究の先駆者の業績を再検証(顕彰)することにより、中国の文化環境を等身大でとらえることが、果たして可能であるのか。もし可能であるとすれば、どのような方法が有効であるのかについて考えることにしたい。


 文化環境特論(欧米)

  木村 英二 教授(専)
 ヨーロッパにおける19世紀後半から20世紀にかけての時代は産業化、都市化、大衆化の潮流の中で文化環境が大きく変動し、現在社会の原型が形成された時代である。この講義の目的は、主としてヨーロッパの近代化に伴う社会・文化環境の変化を跡づけながら、現在の人間環境の歴史的意味を問うことである。大きく分けて二つのアプローチを取りたい。
 1.文学や演劇等に表現された服装、都市、産業、個人のアイデンティティなどのテーマやモチーフを分析、考察し、合理的近代に対する批判や懐疑、また文学的・美的モデルネの持つ現代性を浮き彫りにする。
 2.具体的な「もの」、例えば鉄道、市電、服装、デパート、庭園、広告・メディアなどを取り上げ、それらがどのように誕生あるいは変化したか、また時間・空間感覚および文化環境に対してどのような影響を与えたかを論じる。更に、当時から1世紀を経た現代の文化環境との関連についても考察する。


 文化環境特論(日本)

  北野 雄士 教授(授)
 近世日本は海外からの影響が限られていたため、独自な発展を遂げ、成熟した文化を生み出した。その一方で、武士や知識人は特に18世紀後半以来、オランダ語で書かれた書物やその和訳、中国で出版された漢文の世界地理書などを通じて、あるいは幕末には実際に欧米を視察して、西洋文明を理解し摂取しようと努めた。
 本講義では、近世後期の文化環境を概説した上で、英書を読んで西洋文明を日本人に分かりやすく紹介した福沢諭吉を中心に、幕末から明治にかけて日本人がどのように西洋文明を把握し、どのように近世の文化環境を批判し、どのような新国家を構想したかについて考察したい。


 歴史環境特論(アジア)

  藤永  壮 教授(専)
 本講義では、東アジア近現代の歴史文化環境を取り上げる。19世紀中葉に幕を開けた東アジアの近代は、一口に言えば自立した国民国家の建設を追求した時代であったが、日本を除いてその目標は達成できなかった。だがその日本は「帝国」としての膨張を志向し、それがついには国家そのものを破滅させることになる。第2次世界大戦後=現代の東アジア諸国は基本的に自立した国家体制を確立したものの、冷戦構造はこの地域に分断と対立をもたらし、今日なおその枠組みは克服されていない。しかし一方で、こうした枠組みの前提にある近代国民国家体制も、いまや動揺しつつある。このような歴史的経緯と現状を、ミクロ・マクロ双方のさまざまな分析ツールに留意しつつ、批判精神をもって読み解くこと、これが本講義の目指すところである。


 歴史環境特論(欧米)

  原田 一美 教授(専)
 現在の「大量生産・大量消費・大量廃棄」社会の起源は、ヨーロッパ近代にある。19世紀以降、急速に進展する工業化・都市化は、政治制度や社会システムばかりでなく、人びとの日常生活や意識をも大きく変化させた。たとえば、職住の分離は、男女の性別役割分業を強化し、「男は外で、女は内」という「近代家族」を普及させていった。また、都市生活をより快適なものとするために、「清潔」や「衛生」といった規範も喧伝されるようになっていく。現在、わたしたちが当然のこととして受け入れているさまざまな習慣(=文化)の多くは、このようにして成立してきたものなのである。本講義では、近代化の進展のなかで文化がどのように変化していったのか、また変化に対してどのような抵抗が生じたのかを明らかにすることによって、現在の文化環境を相対化できる視点を養いたい。


 心身環境特論(心理系)

  中川  晶 教授(専)
 心身の健康を増進するには、既存の医学・心理学的研究だけでは十分ではない。精神・身体・環境を一体のものとして考究する立場、すなわち心身環境論的立場が不可欠である。そのような立場に立脚したカウンセリングの方法論・実践が本論の内容である。保健医療の分野におけるカウンセリングは我が国では遅れた分野であると言われている。その理由は実際の医療現場における臨床心理実習が欠けていることに一因がある。このため心身環境特論では心身医療の現場における実習と理論学習を組み合わせた新しい形式で行う。


 心身環境特論(身体系)

  大槻 伸吾 教授(専)
 心身環境分野のうち身体環境に関わる分野を担当する。身体はその恒常性の維持や身体活動において、環境から受ける影響は計り知れない。身体を取り巻く環境には、気象・気温・気圧・湿度などが挙げられる。これらの変化に伴い身体に生じる生理学的反応を調査研究するための理論と手法を習得することを目的に講を進める。一方、身体活動における環境とは、路(床)面・靴・活動に用いる用具などが考えられる。これらの環境を変化させて身体活動にどのような影響が生じるかをバイオメカニカルな手法を用いて研究するための基礎を習得する。身体環境を研究するためには身体生理の理解は当然であるため、本講はこれにも言及する。


 スポーツ・運動医学特論(代謝系)

  田中 史朗 教授(専)
 近年、多くの疫学調査や分子生物学的手法を用いた基礎的研究により、身体活動の低下が生活習慣病をはじめとする慢性疾患を引き起こし、生命予後にも悪影響を与えることが明らかにされてきた。一方、生活習慣病の予防や治療法の一つとして、運動療法は今や欠かせないものになっている。本講義では運動時の代謝・内分泌効果をはじめ、なぜ運動が病気の予防・治療に有効であるのか、その理論的背景について考察する。また、運動は多くのメリットを有する一方、常にリスクを伴うものである。とくに高齢者や有疾患者の運動指導においてはこの点についての配慮が欠かせない。疾病治療や予防における運動のあり方やその実際についても言及する。


 スポーツ・運動医学特論(循環器)

  佐藤 真治 准教授 (専)
 運動の刺激に対してヒトの「からだ」は応答し適応する。本講義は、疾病の罹患によって正常な循環応答が破綻した「からだ」に運動負荷し、得られた反応を捉えることで、「循環」の本来の役割や背景にある調節のしくみ、さらには疾病構造を理解する。また、その結果を基にした系統的で個別的な運動処方の作成方法を学ぶ。希望者は、呼気ガス分析と心電図を併用した運動負荷試験や循環器疾患者に対する運動処方作成の現場を体験することもできる。


 スポーツ運動学特論

  
 本講義では、人間が環境に対して合法的に適応する身体的能力を身体環境操作能力と捉まえ、スポーツにおける適切な身体環境操作についてパフォーマンスにつながる体力、技術、戦術の面から運動学的手法を用いて検討していく。また、子どものスポーツ・タレント育成、とくに小学生から高校生までの学齢期にある学習者の身体環境操作の結果としての生理的変化を発育学的検討を加えながら実践につながる手法について考察していく。なお、スポーツ・運動・発育のほか健康を対象とした身体環境操作についても考究していきたい。


 スポーツ科学特論

  仲田 秀臣 教授(授)
 スポーツは身体活動をそれぞれの目的に対応すべく昇華させた形であるとも考えられる。それゆえにスポーツ活動を科学的に分析することは、日常生活をも含めた身体活動を解析することにおいても非常に有用である。スポーツの分析には、呼吸循環器系のアプローチと筋・関節などの運動器系のアプローチがその両輪である。本講では、この二つのアプローチの具体的手法の習得とその背景となる理論について理解することを目的とする。身体活動を解析するためには自らが実際に活動しそのときの呼吸循環や運動器の変化を体感することが必要であり、そこで生じる新たな体感が研究の萌芽においても重要である。そのため、本講ではスポーツにおいて呼吸循環・運動器に生じる様々な体感を経験させる機会も設けながら講を進める。


 スポーツ心理学特論

  三村  覚 准教授(授)
 ここでは、スポーツ心理学を応用心理学の一分野として捉え、ヒトの“こころ”と“行動”の法則性を、スポーツ場面への応用という形で論じる。主として競技力向上を最終目標としたテーマを扱う

 フィールド/スタジオ
 研究1
必修科目である「フィールド/スタジオ研究」は、1と2から構成されており、それぞれ独立したものではなく、連続性のある内容である。院生は自らの修士論文のテーマを強く意識して受講することが要請される。単なる講義形式にはとどまらず、文献調査、フィールド調査、実験、制作なども含めた内容とする。研究分野や論文テーマにより比重の置き方には違いがあるが、「現場」を重視した内容とする。専任教員全員が担当するが、進捗の度合いを勘案して、院生を一堂に集めて行う講義、院生とその指導教員との間のゼミナールの2つの形式を適宜使い分ける。本科目は、一年次配当科目であり、全専任教員が担当して、研究を行う上で必要な基礎的事項について教授し、それに続いて2つの研究領域ごとにゼミナール形式によるより深い知の教授を行う。なお、論文テーマによってはこの一部をインターン研究で置き換えることができる。


 フィールド/スタジオ
 研究2
「フィールド/スタジオ研究1」を基礎として、その発展・分析・解析を通して修士論文の作成に向けたゼミナールを主に行う2年次配当科目である。この場合、直接の指導教員だけではなく、関連する教員との複数担当制とすることによって、一層レベルの高い修士論文の作成を保証するものである。なお、論文テーマによっては、この一部または全部をインターン研修で置き換えることができる。
本研究科の開講科目のほかに、既設の他研究科が開講している科目も履修の対象とします。
環境分野がきわめて学際的であることから積極的にこの枠を活用するように指導いたします。